脳ざらし紀行


2005-01-10

_ 「再犯率」、つづき

現在の未犯者の数:  N
現在の罪名 A の既犯者の数:  C_A
現在の罪名 B の既犯者の数:  C_B

C_A = C_B < N とする。

次の期に未犯者が罪名Aを犯す確率:  Q_A
次の期に未犯者が罪名Bを犯す確率:  Q_B
次の期に罪名Aの既犯者が犯罪Aを犯す確率(再犯率):  P_A
次の期に罪名Bの既犯者が犯罪Bを犯す確率(再犯率):  P_B

 P_A < P_B とする。簡単にするため、罪名Aの既犯者が犯罪Bを犯す確率は0とする。罪名Bの既犯者が犯罪Aを犯す確率も0とする。

次の期の犯罪Aの数:  N Q_A + C_A P_A
次の期の犯罪Bの数:  N Q_B + C_B P_B

犯罪の対策効果:  P_A  P_B eP_A  eP_B になる。

犯罪Aの減少数:  C_A P_A (1-e)
犯罪Bの減少数:  C_B P_B (1-e)

一人あたり対策費:  cost

1. rna さんの定義の通り「コストパフォーマンス = 犯罪の減少数 / (対策前犯罪者数 * 一人あたり対策費)」とすると

犯罪Aに対策した場合のコストパフォーマンス: U_A = \frac{C_A P_A (1-e)}{C_A cost} = \frac{P_A (1-e)}{cost}
犯罪Bに対策した場合のコストパフォーマンス: U_B = \frac{C_B P_B (1-e)}{C_B cost} = \frac{P_B (1-e)}{cost}

よって、 U_A < U_B

2. 対策の効果 = 犯罪の減少数 としても

犯罪Aに対策した場合: \bar{U}_A = C_A P_A (1-e)
犯罪Bに対策した場合: \bar{U}_B = C_B P_B (1-e)

よって、 \bar{U}_A < \bar{U}_B

3. 対策の効果 = ある特定の罪名の減少率 とすると

犯罪Aに対策した場合: \hat{U}_A = \frac{C_A P_A (1-e)}{N Q_A + C_A P_A}
犯罪Bに対策した場合: \hat{U}_B = \frac{C_B P_B (1-e)}{N Q_B + C_B P_B}

この場合分からない。

4. 対策の効果 = 全体の減少率とすると、

犯罪Aに対策した場合: \tilde{U}_A = \frac{C_A P_A (1-e)}{N Q_A + C_A P_A + N Q_B + C_B P_B}
犯罪Bに対策した場合: \tilde{U}_B = \frac{C_B P_B (1-e)}{N Q_A + C_A P_A + N Q_B + C_B P_B}

よって、 \tilde{U}_A < \tilde{U}_B

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