Kindle Paperwhite を買いました。すごく良いです。ちょっと触っただけの印象では、電子ペーパーの描画速度が遅くて、本当に実用になるのか不安になりましたが、実際に使い込んでみると非常に良いです。遅いことは遅いですが、文字中心の本をページ順に読んでいくには何の問題もありません。タブレットの液晶よりもはるかに見やすいです。
また、ポストイットをはる代わりにハイライトがどこでも使えるのも便利です。家の中でもポストイットを探す手間がないですし、電車の中など、ポストイットを持っていないような場面でも、Kindleのハイライトなら使えます。
僕は、ちょっと読んで飽きたらまた別の本を読む、という3,4冊の本の並行読みをよくやるのですが、Kindle PWならこれがどこでもできて、これも非常に良いです。
第二次世界大戦の話。時は1941年、ドイツと日本、本来なら米軍の二面展開を避けたかったルーズベルト大統領が石油の禁輸をはじめとする開戦も辞さない対日強硬路線を取ったのはなぜか。それはドイツと交戦中のソ連へ日本が侵攻する(北進)可能性をなんとしても防ぐためだった、ということが加藤陽子教授の著作『NHK さかのぼり日本史(2)―昭和 とめられなかった戦争』などにはわりとさらっと参照文献なしで書かれていています。あまり聞いたことがない説明だったので、詳しいことを知りたいと思ったのですが、参照文献がないので困りました。ということで、元ネタの文献を探すことにしました。
加藤教授が根拠にしている研究はおそらく複数あるのでしょうが、僕がみつけたのはWaldo Heinrichs著『Threshold of War: Franklin D. Roosevelt and American Entry into World War II』です。日本語だと「ウォルドー・ハインリックス」と表記されていて、細谷千博他編『太平洋戦争』にも論文が収録されている歴史学者です。加藤教授がこの本を参照しているという証拠はないわけですが、だいたい同じ趣旨のことが書かれている箇所があります。
Kindle版だと安いのでお勧めです。固有名詞の解読が大変なんで、できれば翻訳がほしいところ。結構、重要文献に思えるのだけど。
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