辺境から戯れ言より。
論文中でふれられている「独占・寡占規制の見直し」(PDF)がおもしろそう。
あと、競争政策としてオープンソースを推進することを提案しているけど、これには僕は賛成できない。みんなが同じ OS を使うのは、その方が開発者もユーザも便利だから。つまり、ネットワークの外部性があるから。しかし、ひとつの OS が市場を支配するということには、ネットワークの外部性により利益と同時に独占による弊害もまた存在する。
OS に関してネットワークの外部性が存在することが厳然たる事実であって、政策によって変えられるものではない。ネットワークの外部性を阻害するような競争政策は有害でさえある。そこらへんの〈さじ加減〉が競争政策の難しいところ。
さて、代替 OS を用意しただけでは、独占による弊害は緩和できない。競争上の脅威となってはじめて独占による弊害を緩和できる。そのためには代替 OS を用意をするだけでなく、実際に一定数のユーザに使ってもらう必要がある。そこまで政府がする必要があるかは疑問がある。そうなるとネットワークの外部性により逆にユーザの利便性は低下する。
そもそも「競争の政策の目的はフェアな戦いを保証することであって、勝利者を罰することでも敗者を保護することでもない」(ネットワーク経済の法則 P528)。
政府が競争政策以外の目的でオープンソースを開発し、公開することにはそれなりのメリットがある。ソフトウェアはコピーしても減らないので、業務のために開発したソフトやライブラリをオープンソースにすることは十分にありうる。政府の業務のために開発したソフトをただそれだけのために使うのはもったいない。公開されたソフトを使ったり、開発に使ったりして国民はメリットを受ける。
■追記。もっと単純に、公共事業としてオープンソースを開発するということもありだと思う。
メモ。
TORTURE AT ABU GHRAIB(New Yorkerの記事)。
New Yorker 誌は2月にアメリカ軍の Taguba 少将によって書かれたイラクの軍刑務所の調査文書を入手した。文書は軍刑務所の制度上の欠陥を指摘し、2003年の10月から12月にかけて残虐であからさまで理不尽で犯罪的な虐待がおこなわれた数多くの証拠があると述べていると、記者は書いている。
また虐待は組織的におこなわれていたと記事は述べている。
「オンラインゲームでの売上」が本業に勝る人々(HOTWIRED)。
MUD-flation, Cross-Gender Play, and Hobbes: an interview with Edward Castronova。
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期限切れが来ますと、あなたのお好みの理由で別れることができます。
株式の時価総額というのは将来の利益の総額の割引現在価値に等しいはずなんだけど、Google の場合どう計算したって、時価総額2兆5千億円は高すぎるという話。
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