脳ざらし紀行


2004-01-13

_ [経済] ジャーナリストの誤謬

svnseeds’ ghoti!より。東谷暁著「エコノミストは信用できるか」を検討した文章。

_ [経済] 銀行貸出とその他の資金調達手段の優位性

原田泰氏と岡本慎一氏による2002年の論文。スティグリッツ、グリーンウォルド著「新しい金融論」の参考になるはず。

_ [ネット][言語] ホームページ

Homepage:

Also "home page." The main page or first page of a Web site. Often refers to the personal site of an individual.

Also can mean the default page that a browser opens with, or where the brower will return if the "Home" button on the Navigation toolbar is pressed. This option is set by the user or facility where the computer is located.

Internet Glossary

英語圏では「ホームページ」を「個人サイト」を指す意味には使わないって誰が言い出したんだろう。「個人サイト」あるいは「ウェブサイト」の意味で使うこともある。もちろんその使い方が間違っていると言う人もいるだろうけど。

ホームページという言葉/ウェブページという言葉

「ホームページ」と日本でしか通じない俗称

■追記。Internet Glossaryは権威あるものではなくて、Santa Barbara City Collegeというコミュニティカレッジのオンライン授業を受ける人のために用意された、ネットの使い方だとかを解説したページのうちのひとつです。

_ [ネット][言語] ホームページ、つづき

home page

A home page is a web page. In most familiar terms, it is a personal page for an individual. It can also be the basic main page for a more complex web site for individuals, organizations, or web communities. On complex web sites, it is the page which a server will show when no HTML filename is listed, usually with the name index.html, home.html, or default.html or the same names with the shorter extension .htm.

Interactive Glossary of Internet Terms

Googleでdefine:検索して見つけました。

During the 1990s, many people considered homepage to refer to a person's personal page containing information about themselves (such as a vanity site). This idea of a homepage is being superseded by the definition, above.

Wikipedia:Homepage

Wikipediaの記述。

_ [本][経済] 新しい金融論

本の画像スティグリッツ、グリーンウォルド著「新しい金融論」、読了。素晴らしい。

竹森俊平著「経済論戦は甦る」の第2章6節のデット・デフレーションの議論や第4章での不良債権の議論、岩田規久男著「デフレの経済学」第5章のデット・デフレの議論などで語られてきた、「信用の経済学」を統一的に扱った本。と言うとリフレ派に贔屓過ぎるかな。

著者たちの議論は多岐に渡り、そのすべてをここで取り上げることは不可能だけど、一番のポイントは「経済変動を説明する際に、実質金利は(名目金利に比べ、絶対的かつ相対的に)おそらく重要では」なく、「経済全体で信用の割当がおこなわれているとき」には、実際に重要なのは「貸出の量であって金利ではない」という点(p40)。

そして、「信用」は本質的に個性的である。つまり、個々の企業の信用情報は個別のものであって取り換えが効かない。だから、価格が市場を調整するのと同じように、金利が貸出市場を調整するということはない。(P307〜)

ここから信用の経済学がはじまる。

著者たちの結論のうちで重要なもののうちのひとつは、「金融における銀行の占める割合が低下するにつれ、金融政策はそれほど有効ではなくなるだろう」という主張。全く効かなくなるわけじゃないけど、金利を上げ下げして景気の微調整を行うようなことは出来なくなるだろう。と著者たちは言う。

もうひとつは銀行の自己資本規制は意味が無いどころか社会全体にとって有害でさえあるというもの。銀行のモラルハザードを防ぐにはより総合的な規制が必要だと著者たちは言う。

さて、理論はまあいいとして、現実に銀行貸出はどのくらい重要なのかというのが知りたくなる。原田・岡本「銀行貸出とその他の資金調達手段の優位性」によれば、銀行貸出は重要だけどその他の資金調達方法も同じくらい重要だという実証結果が得られている。驚くことに、中小企業にとって銀行貸出はそれほど重要ではないかも知れないそうだ。

もちろんクレジット・ビューは何も「銀行だけが偉い」といっているわけではありません。ただ「銀行が偉い」といっておるだけなのですが。

クレジット・ビューの不安

という意見もある。

大西・中澤・原田「デフレーションと過剰債務(PDF)」は日本でのデット・デフレーションの実証分析といえる。

翻訳者のひとりである内藤純一氏の「平成デフレと1930年代米国の大恐慌との比較研究」と原田「大恐慌期のデフレーションと財政金融政策」。図表が便利。

読んでいると知的興奮をかきたてられる一冊。

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