llrさんのエントリ。
経済関係のネタで反論を貰えてとても嬉しい。
この日記では専門でもないのにうだうだ経済のことについて書いている。読んでいる人にとってはそれが経済学的にどの程度妥当なのか分からない。鵜呑みにされると書いている方としては困ってしまう。こうやって反論があると、この日記に書いてあることがどの程度妥当かというのが、経済学に興味のない人にもある程度想像できると思う。
さあ、好き勝手に書いていこう。
いまさら「経済論戦は甦る」の第4章の不良債権処理案に関して考えてみた。スティグリッツの「新しい金融論」を読んでいる関係で。
竹森案を結論だけまとめると「とにかく公的資金を強制的に注入する。そのとき政府は普通株を受け取る。事後的に、モラルハザードが発覚したら、経営に介入して経営責任を明確化する。刑事罰も。」となる。これで公的資金注入にともなうモラルハザードは防げるそうだ。
疑問点は以下の3点。
なぜ普通の投資家でなく政府が株主になっただけで、モラルハザードを防ぐことができるのだろうか。
貸出が不良債権化した場合、資金を優良貸出先に貸し出そうとして失敗したのか、元からギャンブルに使おうとしていたのかを「事後的」に見分けることができるのだろうか。
貸出には常にリスクが伴う。「モラルハザード起こしたら後が酷いぞ」と銀行を脅しつつ強制的に資金を注入したら、健全な銀行でさえリスク嫌悪的に振舞ってしまうのではないだろうか。
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