経済は専門ではないのであまり色々書くとぼろが出てしまいそうだけど。
八田さんが例として、挙げられたように、ソフトウェアが普及することによる間接的なメリットが作者に対して存在する場合にはたしかに外部性が存在すると言えると思います。だけどその外部性が「ネットワークの外部性」の定義には当てはまらないと思います。
前に挙げたものよりもわかりやすい「ネットワークの外部性」の定義。
同じ財・サービスを消費する個人の数が多ければ多いほど、その財・サービスの消費から得られる効用が高まる効果
今の場合は、ソフトウェアが普及することによってユーザーが受ける便益が増える場合に「ネットワークの外部性」が存在すると言います。ソフトウェアの作者は直接的には関係ありません。
八田さんが挙げた例ではソフトウェアの作者に対する(間接的な)メリットが増えることを指して「ネットワークの外部性」という言葉を使っているわけですが、これは上に挙げた定義に当てはまらないと思います。
ソフトウェアに関するネットワークの外部性はOS市場において見ることができます。つまりOSが普及すればそのOSに対応するソフトも増えて結果的にOS自身から受ける便益が増えます。これは家庭用ゲーム機市場でも見ることができます。
逆にブラウザのシェアがいくら上昇してもそのブラウザからユーザーが受ける便益は増えません。だからブラウザ市場にはネットワーク外部性がないと言えます。(ActiveXとかJavaアプレットとか言い出すと話がややこしくなるので無視します。)
OS以外にもネットワーク外部性のあるソフトウェア市場は存在するかもしれません。が、よく知りません。
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