日本で特にテレビでどのように報じられているか知らないけど、ブリクスUNMOVIC委員長の報告は、武力行使ではなく査察延長を100%支持するものとなった。読めば分かる。
2月5日にパウエル米国務長官が提出した「証拠」も否定した。禁止されている兵器を製造するトレーラーなどの移動施設の存在を「いまのところ見つかっていない」と否定した。同様に、大量破壊兵器を製造する地下施設の存在も否定した。
結論は次のようなもの。
イラクの積極的な姿勢(外部の圧力によって形成されたもの)があっても、施設や資料を検証し、文書を分析し、関係者に面会し結論を得るにはまだいくらかの時間が掛かる。
こちらもパウエルの提出した「証拠」を否定した。アルミの管と核開発との関係を否定した。ニジェールからのウラン輸入も否定した。
核兵器の分野(最も破滅的な大量破壊兵器である)では、イラクでの査察は進展している。
変わりなし。
フィスクは次のように言う。
アメリカ人の怒りの叫びが聞こえるようだ。「サダムは嘘をついている。国連は武器を見つけなかった。国連は見つけ方を知らない。ああ、ブッシュ大統領、去年一体誰が国連をイラクへなんか派遣したんですか……あなたですか、ブッシュ大統領。」
ブッシュはサダムが査察官の入国を許可しないと考えていた。サダムは査察官を迎え入れた。だから今度はワシントンが査察官たちをおはらい箱にしなくてはならなくなった。Mr.ブリクス(典型的で有効的なスウェーデン熊)が査察の任にある間は、容易な仕事ではない。
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