脳ざらし紀行


2009-11-21

_ 国の国際競争力

まともな議論かそうでないかを簡単に見極める基準はいくつかあるけど、そのうちのひとつに「『国の国際競争力』という単語を使っているかどうか」というものがあります。文章の中に「国の国際競争力」という単語が出てきたなら、それを書いた人は、自分が何を書いているか分かっていないか、あるいは分かっていながら読む人に間違った印象を与えようとしているかのどちらかです。

あれそう言えば……。

http://suchix.kek.jp/ccfuns/Appeal/appeal.pdf

http://www8.cao.go.jp/cstp/output/20091119yushikisha.pdf

ビッグサイエンスに限らず、国の予算獲得の現場では、国際競争力という言葉を使って必要性を煽るのが普通なのかもしれませんが、いやしくも「科学」の予算獲得過程がそんななのかと思うと、ちょっと哀しくなります。

■追記。というか、国際競争力とか言って煽り続けているとそのうち、「海外の研究者と協力することまかりならん」みたいなしっぺ返しが、いつの日か科学者のほうに帰ってきちゃうと思うんだけど。今予算が取れればそれで良いというんだったら、仕分け人を「近視眼的だ」といって笑えませんね。

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