Rage on omnipotentより。RSSの方がブラウザでサイトを閲覧するより効率的という主張。1日に1353feedsを見ている人の意見。オーダーが1000とかになるとRSSを使わないと時間的に不可能だろうけど。
個人的にはニュースを追いかける必要性を全く感じない。ほとんどのニュース記事は中味のないどうだっていいものだ。それが重要な事件だったとしても、ニュース記事だけでは事件を理解することは不可能だ。複数の新聞を読んだからといって、事件の背景をより深く知ることができるとは限らない。
取り敢えず検索しよう。本を読もう。
She's not a gamer, mind you. The only game she's devoted more than a couple of hours to was Animal Crossing.
『Animal Crossing』は任天堂『どうぶつの森』のこと。海外でも『どうぶつの森』は普段ゲームをしない人に受けているようだ。
Economistの記事。スペインの爆弾テロと選挙に関して。非常に良い記事です。
Brian Whitakerの論説。インスタントなデモクラシーでは中東に根付くはずがないという主張。
関係を表現するRDFの語彙。「家臣」とか「主治医」とかはないのか。
ウィリアム・イースタリー著『エコノミスト 南の貧困と闘う』、読了。インセンティブの重要性を説いている。開発の経済学を分かりやすく説明している。読んでいて面白い。
前半ではハロッド=ドーマー・モデルからソロー・モデルまでそれにローマーやマンキューの仕事を紹介しながら成長理論を概観している。成長とは生産性の向上であること。現実の経済には従来の成長理論からは導けないような点があることを指摘する。
投資が成長を生むというハロッド=ドーマー・モデルは、理論的にも実証的にも否定されている。にもかかわらず国際金融機関でいまだに使われていると本書は述べている。非常に驚いた。憤りさえ覚える。間違った古いモデルに基づいた援助が成功するはずがない。
成長に必要なものは生産性の向上だ。では、何が生産性の向上をもたらすのだろうか。教育、人口政策(コンドームへの援助)、融資、債務救済。その全てが有意に生産性を向上させることはなかったと著者は述べる。なぜか。すべてインセンティブを無視して行なわれたからだと著者はいう。
そして著者は成長を促進するものと阻害するものをひとつひとつ検証していく。例えば、知識の集積の規模に関する収穫逓増。知識は真似することができる。また高度の技能をもった労働者同士を組み合わせれば、補完しあってさらに生産性は向上する。逆に高度な技能を持っていても協力するものがいなければ宝の持ち腐れとなる。そうなると、だれも高度の技能の修得に投資しなくなる。また有能な技術を持っている労働者は発展途上国から先進国へと流出してしまう。こうして発展途上国は貧しいままとなると著者は説明する。
僕が疑問に感じたことがふたつほどある。ひとつめ。どんな先進国も最初は熟練労働者が少ししかいなかったはずだ。なら熟練労働者は初期には補完し合うことができなかった。にもかかわらず現在では先進国には熟練労働者は数多く存在する。これをどう説明するか。ふたつめ。今の人たちがインセンティブに反応するというのなら昔の人たちだってインセンティブに反応したはずだ。なら歴史の偶然によって先進国では熟練労働者が補完し合えるほどに増えたと済ませるのではなく、歴史をインセンティブから説明することを試みるべきだ。
著者はこの他にも成長を阻害するものとして「インフレを引き起こす政府」・「汚職により機能しない政府」・「民族の分断」・「単なる偶然」を挙げる。どれも説得力がある。
著者が挙げていないものとして「適切な金融政策・為替制度・金融制度」を僕は強調しておきたい。長期の成長を実現するためには短期の成長を実現する必要がある。潜在成長率が上昇するだけでなく、それを現実の成長率にしなければ長期的にも成長することができない。潜在成長率を実現するためには「適切な金融政策・為替制度・金融制度」が必要である。1990年代後半の東アジアの金融危機を見ても分かるように、為替制度の選択をミスしたり、短期の国際金融資本の激しい変動を許せば、ダメージはあとあとまで残ってしまう。
とても分かりやすくて良い本だと思う。
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