Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Mutexクラス
class Mutex
クラスの継承リスト: Mutex < Object < Kernel < BasicObject
Abstract
Mutex(Mutal Exclusion = 相互排他ロック)は共有データを並行アクセスから保護する ためにあります。Mutex の典型的な使い方は(mを Mutexオブジェクトとします):
m.lock begin # mによって保護されたクリティカルセクション ensure m.unlock end
または、より簡単に
m.synchronize { # mによって保護されたクリティカルセクション }
特異メソッド
new
-
新しい mutex を生成して返します。
インスタンスメソッド
lock
-
mutex オブジェクトをロックします。一度に一つのス レッドだけが mutex をロックできます。既にロックされている mutex に対してロックを行おうとしたスレッドは mutex のロックが解放さ れるまで、実行が停止されます。
self を返します。
locked?
-
mutex がロックされている時、真を返します。
sleep(timeout = nil) -> self
-
Releases the lock and sleeps timeout seconds if it is given and non-nil or forever. Raises ThreadError if mutex wasn't locked by the current thread.
synchronize { ... }
-
mutex をロックし、ブロックを実行します。実行後に必ず mutex のロッ クを解放します。
try_lock
-
mutex をロックしようとして、ロックが成功した場合、真を返しま す。ロックできなかった場合にはブロックせず偽を返します。
unlock
-
mutex のロックを解放します。mutex のロック待ちになっていたスレッ ドの実行は再開されます。
self がロックされていなければ nil を返します。そうでな ければself を返します。