Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Hashクラス

class Hash

クラスの継承リスト: Hash < Enumerable < Object < Kernel < BasicObject

Abstract

ハッシュテーブル(連想配列とも呼ぶ)のクラス。ハッシュは任意の種類のオブ ジェクト(キー)から任意の種類のオブジェクト(値)への関連づけを行うことができます。

ハッシュ生成は多くの場合以下のようなリテラル(ハッシュ式)で行われます。

{a => b, ... }   #aはキー、bは値となる
{s: b , ... }    #{ :s => b, ... } と同じ。キーがシンボルの場合の省略した書き方

キーには任意の種類のオブジェクトを用いることができますが、 以下の2つのメソッドが適切に定義してある必要があります。

破壊的操作によってキーとして与えたオブジェクトの内容が変化し、Object#hashの返す 値が変わるとハッシュから値が取り出せなくなりますから、 ArrayHash などのインスタンスはキーに向きません。Hash#rehashを参照。

ただし、文字列をキーとして与えた場合は、文字列をコピーし、コピーを更新不可に設定(Object#freeze)してキーとして 使用します。キーとして使われている文字列を更新しようとすると例外 TypeError が発生するので、rehashを呼ぶ必要性は生じません

ハッシュにはデフォルト値を設定することができます。存在しないキーを探索したときに返す値で、未設定時はnilです。 デフォルト値には値形式とブロック形式があります。 実際にデフォルト値がどのように扱われるかは各メソッドの説明を参照してください。

特異メソッド

self[other] -> Hash

新しいハッシュを生成します。 引数otherと同一のキーと値を持つ新たなハッシュを生成して返します。

引数otherがハッシュではない場合、otherのメソッドto_hashを使って暗黙の変換を試みます。

デフォルト値はコピーしません。生成されたハッシュのデフォルト値は nil です。

引数otherと生成したハッシュは同じオブジェクトを参照することになるので、 一方でキーや値に破壊的操作を行うともう片方にも影響します。

[PARAM] other:
生成元となるハッシュまたはメソッド to_hash でハッシュに変換できるオブジェクトです。
h = {1 => "value"}
h.default = "none"

g = Hash[h]
p g #=> {1=>"value"}

p h[:no] #=> "none"
p g[:no] #=> nil

h[:add] = "some"
p h #=> {1=>"value", :add=>"some"}
p g #=> {1=>"value"}

h[1] << 'plus' #破壊的操作
p h #=> {1=>"valueplus", :add=>"some"}
p g #=> {1=>"valueplus"}
self[*key_and_value] -> Hash

新しいハッシュを生成します。 引数は必ず偶数個指定しなければなりません。奇数番目がキー、偶数番目が値になります。

このメソッドでは生成するハッシュにデフォルト値を指定することはできません。 Hash.newを使うか、Hash#default=で後から指定してください。

[PARAM] key_and_value:
生成するハッシュのキーと値の組です。必ず偶数個(0を含む)指定しなければいけません。
[EXCEPTION] ArgumentError:
奇数個の引数を与えたときに発生します。

以下は配列からハッシュを生成する方法の例です。

(1) [キー, 値, ...] の配列からハッシュへ

ary = [1,"a", 2,"b", 3,["c"]]
p Hash[*ary]

#=> {1=>"a", 2=>"b", 3=>["c"]}

(2) キーと値のペアの配列からハッシュへ

alist = [[1,"a"], [2,"b"], [3,["c"]]]
p Hash[*alist.flatten(1)]

#=> {1=>"a", 2=>"b", 3=>["c"]}

(3) キーと値の配列のペアからハッシュへ

keys = [1, 2, 3]
vals = ["a", "b", ["c"]]
alist = keys.zip(vals)   # あるいは alist = [keys,vals].transpose
p Hash[*alist.flatten(1)]

#=> {1=>"a", 2=>"b", 3=>["c"]}
new(ifnone = nil) -> Hash

空の新しいハッシュを生成します。ifnone はキーに対 応する値が存在しない時のデフォルト値です。設定したデフォルト値はHash#defaultで参照できます。

ifnoneを省略した Hash.new は {} と同じです。

デフォルト値として、毎回同一のオブジェクトifnoneを返します。 それにより、一箇所のデフォルト値の変更が他の値のデフォルト値にも影響します。

h = Hash.new([])
h[0] << 0
h[1] << 1
p h.default #=> [0, 1]

これを避けるには、破壊的でないメソッドで再代入する必要が有ります。 また、このようなミスを防ぐためにもifnoneは freeze して破壊的操作を禁止しておくのが無難です。

[PARAM] ifnone:
キーに対応する値が存在しない時のデフォルト値です。
h = Hash.new([])

p h[1]                  #=> []
p h[1].object_id        #=> 6127150
p h[1] << "bar"         #=> ["bar"]
p h[1]                  #=> ["bar"]

p h[2]                  #=> ["bar"]
p h[2].object_id        #=> 6127150

p h                     #=> {}


h = Hash.new([].freeze)
h[0] += [0] #破壊的でないメソッドはOK
h[1] << 1
# エラー `<<': can't modify frozen array (TypeError)
new {|hash, key| ... } -> Hash

空の新しいハッシュを生成します。ブロックの評価結果がデフォルト値になりま す。設定したデフォルト値はHash#default_procで参照できます。

値が設定されていないハッシュ要素を参照するとその都度ブロックを 実行し、その結果を返します。 ブロックにはそのハッシュとハッシュを参照したときのキーが渡されます。

[EXCEPTION] ArgumentError:
ブロックと通常引数を同時に与えると発生します。
# ブロックではないデフォルト値は全部同一のオブジェクトなので、
# 破壊的変更によって他の値も変更されたように見える。
h = Hash.new("foo")

p h[1]                  #=> "foo"
p h[1].object_id        #=> 6127170
p h[1] << "bar"         #=> "foobar"
p h[1]                  #=> "foobar"

p h[2]                  #=> "foobar"
p h[2].object_id        #=> 6127170

p h                     #=> {}

# ブロックを与えると、対応する値がまだ無いキーが呼び出される度に
# ブロックを評価するので、全て別のオブジェクトになります。
h = Hash.new {|hash, key| hash[key] = "foo"}

p h[1]                  #=> "foo"
p h[1].object_id        #=> 6126900
p h[1] << "bar"         #=> "foobar"
p h[1]                  #=> "foobar"

p h[2]                  #=> "foo"
p h[2].object_id        #=> 6126840

p h                     #=> {1=>"foobar", 2=>"foo"}

# 値が設定されていないときに(fetchのように)例外をあげるようにもできる
h = Hash.new {|hash, key|
                raise(IndexError, "hash[#{key}] has no value")
             }
h[1]
# エラー hash[1] has no value (IndexError)

[SEE_ALSO] Hash#default=, Hash#default, Hash#default_proc

try_convert(obj) -> Hash | nil

to_hash メソッドを用いて obj をハッシュに変換しようとします。

何らかの理由で変換できないときには nil を返します。 このメソッドは引数がハッシュであるかどうかを調べるために使えます。

Hash.try_convert({1=>2})   # => {1=>2}
Hash.try_convert("1=>2")   # => nil

インスタンスメソッド

self == other -> bool
self === other -> bool
eql?(other) -> bool

自身と other が同じ数のキーを保持し、キーが eql? メソッドで比較して全て等しく、 値が == メソッドで比較して全て等しい場合に真を返します。

[PARAM] other:
自身と比較したい Hash オブジェクトを指定します。
#(出力関数は省略)
{ 1 => :a } == { 1 => :a }               #=> true
{ 1 => :a } == { 1 => :a, 2 => :b }      #=> false
{ 1 => :a } == { 1.0 => :a }             #=> false  ( 1.eql?(1.0) は false なので)

{ :x => 1 } == { :x => 1.0 }             #=> true   ( 1 == 1.0 は true なので)

[SEE_ALSO] Hash#equal?

self[key] -> object | nil

key に関連づけられた値を返します。

該当するキーが登録されていない時には、デフォルト値を返します。

デフォルト値と値としての nil を区別する必要が ある場合は Hash#fetch または Hash#has_key? を使ってください。

[PARAM] key:
探索するキーを指定します。
h = {:ab => "some" , :cd => "all"}
p h[:ab]             #=> "some"
p h[:ef]             #=> nil

h1 = Hash.new("default value")
p h1[:non]             #=> "default value"

h2 = Hash.new {|*arg| arg}
p h2[:non]             #=> [{}, :non]

[SEE_ALSO] Hash.new, Hash#fetch, Hash#values_at, Hash#has_key?, Hash#default, Hash#default_proc

self[key] = value
store(key, value) -> object

key に対して value を関連づけます。value を返し ます。

[PARAM] key:
キーを指定します。
[PARAM] value:
値を指定します。
h = {}

h[:key] = "value"
p h #=>{:key => "value"}

[SEE_ALSO] Hash#[]

assoc(key) -> Array | nil

ハッシュが key をキーとして持つとき、見つかった要素のキーと値のペア を配列として返します。

key が見つからなかった場合は、nil を返します。

[PARAM] key:
検索するキー
h = {"colors"  => ["red", "blue", "green"],
     "letters" => ["a", "b", "c" ]}
h.assoc("letters")  #=> ["letters", ["a", "b", "c"]]
h.assoc("foo")      #=> nil

[SEE_ALSO] Array#assoc

clear -> self

ハッシュの中身を空にします。

空にした後のselfを返します。 デフォルト値の設定はクリアされません。

h = Hash.new("default value")
h[:some] = "some"
p h #=> {:some=>"some"}

h.clear

p h #=> {}
p h.default #=> "default value"
clone -> Hash
dup -> Hash

selfと同じ内容を持つ新しいハッシュを返します。

clone は frozen tainted singleton-class の情報も含めてコピーしますが、 dup は内容だけをコピーします。 またどちらのメソッドも要素それ自体のコピーはしません。つまり参照しているオブジェクトが 変わらない「浅い(shallow)」コピーを行います。

h1 = {"have" => "have a","as" => "as a" }
h2 = h1.dup

h2["have"] = "has"
p h2 #=> {"have"=>"has", "as"=>"as a"}
p h1 #=> {"have"=>"have a", "as"=>"as a"}

h2["as"].upcase!
p h2 #=> {"have"=>"has", "as"=>"AS A"}
p h1 #=> {"have"=>"have a", "as"=>"AS A"}

[SEE_ALSO] Object#clone

compare_by_identity -> self

ハッシュのキーの一致判定をオブジェクトの同一性で判定するように変更します。

デフォルトでは、キーのオブジェクトによっては内容が同じならキーが一致しているとみなされますが、より厳密に Object#object_idが一致しているかどうかを条件とするようにselfを変更します。

selfが変化する破壊的メソッドです。

[RETURN]
selfを返します。
h1 = { "a" => 100, "b" => 200, :c => "c" }
p h1.compare_by_identity? #=> false
p h1["a"]        #=> 100

h1.compare_by_identity

p h1.compare_by_identity? #=> true
p h1["a"]        #=> nil  # この"a"と最初の"a"とは違うオブジェクト
p h1[:c]         #=> "c"  # 同じ内容のシンボルはすべて同一

[SEE_ALSO] Hash#compare_by_identity?

compare_by_identity? -> bool

ハッシュがキーの一致判定をオブジェクトの同一性を用いて行っているならば真を返します。

h1 = {}
p h1.compare_by_identity? #=> false

h1.compare_by_identity

p h1.compare_by_identity? #=> true

[SEE_ALSO] Hash#compare_by_identity

default -> object | nil
default(key) -> object | nil

ハッシュのデフォルト値を返します。

ハッシュのデフォルト値がブロックで与えられている場合、 1 番目の形式だと 返り値が nil になることに注意してください。この場合、ハッシュのデフォルト値に ついて調べるには 2 番目の形式か Hash#default_proc を使ってください。

2 番目の形式はハッシュがデフォルト値としてブロックを持つ場合に、 self と引数 key をブロック引数としてブロックを実行し、その結果を返します。

[PARAM] key:
デフォルトのブロックにキーとして渡されます。
h = Hash.new("default")
p h.default        #=> "default"
p h.default(:some) #=> "default"
p h #=>{}

h = Hash.new{|hash, key| hash[key] ="default" }
p h.default        #=> nil
p h.default(:some) #=> "default"
p h                #=> {:some=>"default"}

h = Hash.new
p h.default        #=> nil
p h.default(:some) #=> nil
p h                #=> {}

[SEE_ALSO] Hash#default=, Hash#default_proc

default=(value)

ハッシュのデフォルト値を value に変更します。対応する値が存 在しないキーで検索した時にはこの値を返すようになります。

デフォルト値(ブロックを含む)が既に設定してあった場合も value で上書きします。

[PARAM] value:
設定するデフォルト値です。
[RETURN]
value を返します。
h = {}
p h.default #=>nil

h.default = "default"
p h.default #=>"default"

[SEE_ALSO] Hash#default

default_proc -> Proc | nil

ハッシュのデフォルト値を返す Proc オブジェクトを返します。 ハッシュがブロック形式のデフォルト値を持たない場合 nil を返します。

h = Hash.new {|hash, key| "The #{key} not exist in #{hash.inspect}"}
p h.default              #=> nil
p block = h.default_proc #=> #<Proc:0x0x401a9ff4>
p block.call({},:foo)    #=> "The foo not exist in {}"

h = Hash.new("default")
p h.default              #=> "default"
p h.default_proc         #=> nil

[SEE_ALSO] Hash#default

delete(key) -> object | nil
delete(key) {|key| ... } -> object

key に対応する要素を取り除きます。

[PARAM] key:
取り除くキーを指定します。
[RETURN]
取り除かれた要素の値を返します。 key に対応する要素が存在しない時には nil を返します。 与えられたブロックは key にマッチする要素がなかった時に評価され、その結果を返します。
h = {:ab => "some" , :cd => "all"}

p h.delete(:ab) #=> "some"
p h.delete(:ef) #=> nil
p h.delete(:ef){|key|"#{key} Nothing"} #=> "ef Nothing"

p h #=> {:cd=>"all"}

[SEE_ALSO] Hash#delete_if

delete_if -> Enumerable::Enumerator
reject! -> Enumerator::Enumerator
delete_if {|key, value| ... } -> self
reject! {|key, value| ... } -> self|nil

キーと値を引数としてブロックを評価した結果が真であ るような要素を self から削除します。

delete_if は常に self を返します。 reject! は、要素を削除しなかった場合には nil を返し、 そうでなければ self を返します。

h = { 2 => "8" ,4 => "6" ,6 => "4" ,8 => "2" }

p h.reject!{|key, value| key.to_i < value.to_i }   #=> { 6 => "4", 8 => "2" }
p h                                                #=> { 6 => "4", 8 => "2" }

p h.delete_if{|key, value| key.to_i < value.to_i } #=> { 6 => "4", 8 => "2" }
p h.reject!{|key, value| key.to_i < value.to_i }   #=> nil

[SEE_ALSO] Hash#reject, Hash#delete

each {|key, value| ... } -> self
each_pair {|key, value| ... } -> self
each -> Enumerable::Enumerator
each_pair -> Enumerable::Enumerator

ハッシュのキーと値を引数としてブロックを評価します。

反復の際の評価順序は不定です。 ブロック付きの場合 self を、 無しで呼ばれた場合Enumerable::Enumeratorを返します。

each_pair は each のエイリアスです。

{:a=>1, :b=>2}.each {|a| p a}
#=> [:a, 1]
    [:b, 2]

{:a=>1, :b=>2}.each_pair {|*a| p a}
#=> [[:a, 1]]
    [[:b, 2]]

{:a=>1, :b=>2}.each {|k, v| p [k, v]}  #each_pairでも同じ結果
#=> [:a, 1]
    [:b, 2]

p({:a=>1, :b=>2}.each_pair)  # => #<Enumerable::Enumerator:0xbb19e4>

[SEE_ALSO] Hash#each_key, Hash#each_value

each_key {|key| ... } -> self
each_key -> Enumerable::Enumerator

ハッシュのキーを引数としてブロックを評価します。

反復の際の評価順序は不定です。 ブロック付きの場合selfを、 無しで呼ばれた場合Enumerable::Enumeratorを返します。

{:a=>1, :b=>2}.each_key {|k| p k}
#=> :a
    :b

p({:a=>1, :b=>2}.each_key)  #=> #<Enumerable::Enumerator:0xbb19e4>

[SEE_ALSO] Hash#each_pair, Hash#each_value

each_value {|value| ... } -> self
each_value -> Enumerable::Enumerator

ハッシュの値を引数としてブロックを評価します。

反復の際の評価順序は不定です。 ブロック付きの場合selfを、 無しで呼ばれた場合 Enumerable::Enumerator を返します。

{:a=>1, :b=>2}.each_value {|v| p v}
#=> 1
    2

p({:a=>1, :b=>2}.each_key)  #=> #<Enumerable::Enumerator:0xbb19e4>

[SEE_ALSO] Hash#each_pair, Hash#each_key

empty? -> bool

ハッシュが空の時真を返します。

puts({}.empty?) #=> true
equal?(other) -> bool

指定された other が self 自身である場合のみ真を返します。

[PARAM] other:
自身と比較したい Hash オブジェクトを指定します。
p({}.equal?({}))     #=> false
a = {}
p a.equal?(a)        #=> true

[SEE_ALSO] Hash#==

fetch(key, default = nil) {|key| ... } -> object

key に関連づけられた値を返します。該当するキーが登録されてい ない時には、引数 default が与えられていればその値を、ブロッ クが与えられていればそのブロックを評価した値を返します。

fetchはハッシュ自身にデフォルト値が設定されていても単に無視します(挙動に変化がありません)。

[PARAM] key:
探索するキーを指定します。
[PARAM] default:
該当するキーが登録されていない時の返り値を指定します。
[EXCEPTION] KeyError:
引数defaultもブロックも与えられてない時、キーの探索に失敗すると発生します。
h = {one: nil}
p h[:one],h[:two]                        #=> nil,nil これではキーが存在するのか判別できない。
p h.fetch(:one)                          #=> nil
p h.fetch(:two)                          # エラー key not found (KeyError)
p h.fetch(:two,"error")                  #=> "error"
p h.fetch(:two){|key|"#{key} not exist"} #=> "two not exist"
p h.fetch(:two, "error"){|key|           #=> "two not exist"
    "#{key} not exit"                    #  warning: block supersedes default value argument
  }                                      #  警告が表示される。

h.default = "default"
p h.fetch(:two)                          # エラー key not found (KeyError)

[SEE_ALSO] Hash#[]

flatten(level = 1) -> Array

自身を平滑化した配列を生成して返します。

全てのキーと値を新しい配列の要素として展開します。 Array#flatten と違って、デフォルトではこのメソッドは自身を 再帰的に平滑化しません。level を指定すると指定されたレベルまで 再帰的に平滑化します。

[PARAM] level:
展開するレベル
a =  {1=> "one", 2 => [2,"two"], 3 => "three"}
a.flatten     #=> [1, "one", 2, [2, "two"], 3, "three"]
a.flatten(1)  #=> [1, "one", 2, [2, "two"], 3, "three"]
a.flatten(2)  #=> [1, "one", 2, 2, "two", 3, "three"]
a.flatten(0)  #=> [[1, "one"], [2, [2, "two"]], [3, "three"]]
a.flatten(-1) #=> [1, "one", 2, 2, "two", 3, "three"]

[SEE_ALSO] Array#flatten

has_key?(key) -> bool
include?(key) -> bool
key?(key) -> bool
member?(key) -> bool

ハッシュが key をキーとして持つ時真を返します。

[PARAM] key:
探索するキーを指定します。
p({1 => "one"}.has_key?(1)) #=> true
p({1 => "one"}.has_key?(2)) #=> false

[SEE_ALSO] Hash#has_value?

has_value?(value) -> bool
value?(value) -> bool

ハッシュが value を値として持つ時真を返します。 値の一致判定は == で行われます。

[PARAM] value:
探索する値を指定します。
p({1 => "one"}.has_value?("one")) #=> true
p({1 => "one"}.has_value?("two")) #=> false

[SEE_ALSO] Hash#has_key?

hash -> Integer

自身が保持するキーと値のハッシュ値を元にして算出した整数を返します。 自身が保持するキーや値が変化すればこのメソッドが返す値も変化します。

a = {}
p a.hash     #=> 0
a[1] = :x
p a.hash     #=> 329543
key(val) -> object
index(val) -> object

値 val に対応するキーを返します。対応する要素が存在しない時には nil を返します。

該当するキーが複数存在する場合、どのキーを返すかは不定です。

[PARAM] val:
探索に用いる値を指定します。
h = {:ab => "some" , :cd => "all" , :ef => "all"}

p h.key("some") #=> :ab
p h.key("all") #=> :cd
p h.key("at") #=> nil

[SEE_ALSO] Hash#invert

to_s -> String
inspect -> String

ハッシュの内容を inspect によって文字列化して返します。

h = { "c" => 300, "a" => 100, "d" => 400, "c" => 300  }
h.to_s   #=> "{\"a\"=>100, \"c\"=>300, \"d\"=>400}"
invert -> Hash

値からキーへのハッシュを作成して返します。

異なるキーに対して等しい値が登録されている場合の結果は不定であることに 注意してください、そのような場合にこのメソッドを利用することは意図され ていません。

h = { "a" => 0, "b" => 100, "c" => 200, "d" => 300, "e" => 300 }
p h.invert   #=> {0=>"a", 100=>"b", 200=>"c", 300=>"e"}

参考

値が重複していたときに備えて、変換後の値を配列として保持するには、次のようにする。

def safe_invert(orig_hash)
  result = Hash.new{|h,key| h[key] = [] }
  orig_hash.each{|key, value|
    result[value] << key
  }
  result
end
p safe_invert({"a"=>1, "b"=>1, "c"=>3})
    #=> {1=>["a", "b"], 3=>["c"]}

#転載:Rubyレシピブック No.120

[SEE_ALSO] Hash#key

keys -> [object]

全キーの配列を返します。

h1 = { "a" => 100, 2 => ["some"], :c => "c" }
p h1.keys           #=> ["a", 2, :c]

[SEE_ALSO] Hash#values, Hash#to_a

length -> Integer
size -> Integer

ハッシュの要素の数を返します。

puts({ant: 9 ,dog: 101 ,cat: 3}.length) #=> 3
merge(other) -> Hash
merge(other) {|key, self_val, other_val| ... } -> Hash
merge!(other) -> self
merge!(other) {|key, self_val, other_val| ... } -> self

selfとotherのハッシュの内容をマージ(統合)した結果を返します。デフォルト値はselfの設定のままです。

self と other に同じキーがあった場合はブロック付きか否かで 判定方法が違います。ブロック付きのときはブロックを呼び出して その返す値を重複キーに対応する値にします。ブロック付きでない 場合は常に other の値を使います。

Hash#merge! は、マージの結果でselfを変更する破壊的メソッドで、Hash#update の別名です。

otherがハッシュではない場合、otherのメソッドto_hashを使って暗黙の変換を試みます。

[PARAM] other:
マージ用のハッシュまたはメソッド to_hash でハッシュに変換できるオブジェクトです。
[RETURN]
マージした結果を返します
foo = {1 => 'a', 2 => 'b', 3 => 'c'}
bar = {2 => 'B', 3 => 'C', 4 => 'D'}

p foo.merge(bar) #=> {1=>"a", 2=>"B", 3=>"C", 4=>"D"}
p foo  #=> {1=>"a", 2=>"b", 3=>"c"}

p foo.merge!(bar) {|key, foo_val, bar_val| foo_val + bar_val } #=> {1=>"a", 2=>"bB", 3=>"cC", 4=>"D"}
p foo  #=> {1=>"a", 2=>"bB", 3=>"cC", 4=>"D"}

class Foo
  def to_hash
    {:Australia => 'Sydney',
     :France => 'Paris'
     }
  end
end

h = {:Germany => 'Berlin',
     :Australia => 'Canberra',
     :France => 'Paris'
     }
h.merge!(Foo.new) #暗黙の変換
p h #=> {:Germany=>"Berlin", :Australia=>"Sydney", :France=>"Paris"}

[SEE_ALSO] Hash#update, Hash#replace

rassoc(value) -> Array | nil

ハッシュ内を検索して,引数 obj と 一致する値を探します。

比較は == メソッドを使用して行われます。一致する値があれば, 該当するキーとその値とを要素とするサイズ 2 の配列を返します。 ない場合には nil を返します。

[PARAM] value:
探索する値。
a = {1=> "one", 2 => "two", 3 => "three", "ii" => "two"}
a.rassoc("two")    #=> [2, "two"]
a.rassoc("four")   #=> nil

[SEE_ALSO] Hash#assoc, Array#rassoc

rehash -> self

キーのハッシュ値を再計算します。

キーになっているオブジェクトの内容が変化した時など、 ハッシュ値が変わってしまった場合はこのメソッドを使ってハッシュ値を再計算しない 限り、そのキーに対応する値を取り出すことができなくなります。

[EXCEPTION] RuntimeError:
Hash#eachなどのイテレータの評価途中でrehashすると発生します。
[RETURN]
selfを返します。
a = [ "a", "b" ]
h = { a => 100 }

p h[a]       #=> 100

a[0] = "z"
p h[a]       #=> nil

h.rehash
p h[a]       #=> 100

[SEE_ALSO] Object#hash

reject {|key, value| ... } -> Hash
reject -> Enumerator::Enumerator

self を複製して、ブロックを評価した値が真になる要 素を削除したハッシュを返します。

ハッシュを返すことを除けば Enumerable#reject とほぼ同じです。 selfを破壊的に変更したい場合はかわりにHash#delete_ifHash#reject!を使います。

h = { 2 =>"8" ,4 =>"6" ,6 =>"4" ,8 =>"2" }

p h.reject{|key, value| key.to_i < value.to_i} #=> {6=>"4", 8=>"2"}

[SEE_ALSO] Hash#delete_if, Hash#delete, Enumerable#reject

replace(other) -> self

ハッシュの内容を other の内容で置き換えます。

デフォルト値の設定もotherの内容になります。 otherがハッシュではない場合、otherのメソッドto_hashを使って暗黙の変換を試みます。

self = other.to_hash.dup と同じです。

[PARAM] other:
ハッシュまたはメソッド to_hash でハッシュに変換できるオブジェクトです。
[RETURN]
self を返します。
foo = {1 => 'a', 2 => 'b'}
bar = {2 => 'B', 3 => 'C'}

foo.replace(bar)
p foo  #=> {2=>"B", 3=>"C"}

zoo = {}
zoo = bar.dup
p zoo  #=> {2=>"B", 3=>"C"}

class Foo
  def to_hash
    {:japan => 'kyoto'}
  end
end

h = Hash.new
h.replace(Foo.new) #暗黙の変換
p h #=> {:japan=>"kyoto"}

[SEE_ALSO] Hash#dup, Hash#merge, Object#to_hash

select -> Enumerable::Enumerator
select {|key, value| ... } -> Hash

key, value のペアについてブロックを評価し,真となるペアだけを含む ハッシュを生成して返します。

h = { "a" => 100, "b" => 200, "c" => 300 }
h.select {|k,v| k > "a"}  #=> {"b" => 200, "c" => 300}
h.select {|k,v| v < 200}  #=> {"a" => 100}
shift -> [object, object]

ハッシュから要素をひとつ取り除き、[key, value]という配列とし て返します。shiftがどの要素を返すかは不定です。

shiftは破壊的メソッドです。selfは要素を取り除かれた残りのハッシュに変更されます。

ハッシュが空の場合、デフォルト値(Hash#defaultまたはHash#default_procのブロックの値か、どちらもnilならばnil) を返します(このとき、[key,value] という形式の値を返すわけではないことに注意)。

h = {:ab => "some" , :cd => "all"}
p h.shift               #=> [:ab, "some"]
p h.shift               #=> [:cd, "all"]
p h                     #=> {}
p h.shift               #=> nil

h1 = Hash.new("default value")
p h1                    #=> {}
p h1.shift              #=> "default value"

h2 = Hash.new {|*arg| arg}
p h2                    #=> {}
p h2.shift              #=> [{}, nil]

[SEE_ALSO] Array#shift

sort -> Array
sort {|a, b| ... } -> Array

ハッシュを [key, value] を要素とする配列の配列に変換して,それをソー トした配列を返します。

h = { "a" => 20, "b" => 30, "c" => 10  }
h.sort                       #=> [["a", 20], ["b", 30], ["c", 10]]
h.sort {|a,b| a[1]<=>b[1]}   #=> [["c", 10], ["a", 20], ["b", 30]]

[SEE_ALSO] Array#sort

to_a -> [Array]

キーと値からなる 2 要素の配列を並べた配列を生成して返します。

h1 = { "a" => 100, 2 => ["some"], :c => "c" }
p h1.to_a           #=> [["a", 100], [2, ["some"]], [:c, "c"]]

[SEE_ALSO] Hash#keys, Hash#values

to_hash -> self

self を返します。

[SEE_ALSO] Object#to_hash

update(other) -> self
update(other) {|key, self_val, other_val| ... } -> self

selfとotherのハッシュの内容をマージ(統合)します。Hash#merge!と同じです。

デフォルト値はselfの設定のままです。 otherがハッシュではない場合、otherのメソッドto_hashを使って暗黙の変換を試みます。

[PARAM] other:
マージ用のハッシュまたはメソッド to_hash でハッシュに変換できるオブジェクトです。
[RETURN]
マージ後のselfを返します。
foo = {1 => 'a', 2 => 'b', 3 => 'c'}
bar = {2 => 'B', 3 => 'C', 4 => 'D'}

p foo.update(bar) #=> {1=>"a", 2=>"B", 3=>"C", 4=>"D"}
p foo  #=> {1=>"a", 2=>"B", 3=>"C", 4=>"D"}

p foo.update(bar) {|key, foo_val, bar_val| foo_val + bar_val } #=> {1=>"a", 2=>"BB", 3=>"CC", 4=>"DD"}
p foo  #=> {1=>"a", 2=>"BB", 3=>"CC", 4=>"DD"}

[SEE_ALSO] Hash#merge!

values -> [object]

ハッシュの全値の配列を返します。

h1 = { "a" => 100, 2 => ["some"], :c => "c" }
p h1.values         #=> [100, ["some"], "c"]

[SEE_ALSO] Hash#keys, Hash#to_a

values_at(*keys) -> [object]

引数で指定されたキーに対応する値の配列を返します。

キーに対応する要素がなければデフォルト値が使用されます。

[PARAM] keys:
キーを 0 個以上指定します。
[RETURN]
引数で指定されたキーに対応する値の配列を返します。 引数が指定されなかった場合は、空の配列を返します。
h = {1=>"a", 2=>"b", 3=>"c"}

p h.values_at(1,3,4)               #=> ["a", "c", nil]
# [h[1], h[3] ,h[4]] と同じ

[SEE_ALSO] Hash#[], Hash.new, Hash#default, Hash#default_proc, Array#values_at

Methods

Classes