Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Dirクラス

class Dir

クラスの継承リスト: Dir < Enumerable < Object < Kernel < BasicObject

Abstract

ディレクトリの操作を行うためのクラスです。

特異メソッド

self[*pattern] -> [String]
glob(pattern, flags = 0) -> [String]
glob(pattern, flags = 0) {|file| ...} -> nil

ワイルドカードの展開を行い、 パターンにマッチするファイル名を文字列の配列として返します。 パターンにマッチするファイルがない場合は空の配列を返します。

ブロックが与えられたときはワイルドカードにマッチしたファイルを 引数にそのブロックを 1 つずつ評価して nil を返します

[PARAM] pattern:
パターンを文字列で指定します。 パターンを "\0" で区切って 1 度に複数のパターンを指定することもで きます。 パターンの区切りには "\0" のみ指定できます。 配列を指定することで複数のパターンを指定できます。
[PARAM] flags:
File.fnmatch に指定できるフラグと同様のフラグを指定できます。 このフラグを指定することでマッチの挙動を変更することができます。
  Dir.glob("*")                      #=> ["bar", "foo"]
  Dir.glob("*", File::FNM_DOTMATCH)  #=> [".", "..", "bar", "foo"]

ワイルドカードには以下のものがあります。これらはバックスラッシュに よりエスケープすることができます。ダブルクォートの文字列中では 2 重にエスケープする必要があることに注意してください。 ワイルドカードはデフォルトではファイル名の先頭の "." にマッチしません。

*

空文字列を含む任意の文字列と一致します。

?

任意の一文字と一致します。

[ ]

鈎括弧内のいずれかの文字と一致します。- でつな がれた文字は範囲を表します。鈎括弧の中の最初の文字が ^ である時には含まれない文字と一致します。 ^ の代わりに ksh や POSIX shell のように ! も同じ意 味で使えます。

{ }

コンマで区切られた文字列の組合せに展開します。例えば、 foo{a,b,c} は fooa, foob, fooc に展開されそれぞれに対してマッチ判定を行います。

括弧は入れ子にすることができます。例えば、 {foo,bar{foo,bar}} は foo, barfoo, barbar のそれぞれにマッチします。

**/

ワイルドカード */ の0回以上の繰り返しを意味し、 ディレクトリを再帰的にたどってマッチを行います。 例えば, foo/**/bar は foo/bar, foo/*/bar, foo/*/*/bar ... (以下無限に続く)に対してそれぞれ マッチ判定を行います。

例:

# 一般的な例
p Dir.glob("*")          #=> ["foo", "bar", "baz"]
p Dir.glob("./b*")       #=> ["./bar", "./baz"]      先頭に "./" が付いている。
p Dir.glob("*/")         #=> ["foo/"]                ディレクトリのみにマッチする。
p Dir.glob("wrong_name") #=> []                      マッチしないと空の配列を返す。

Dir.glob("b*") {|f| p f }

#=> "bar"
    "baz"

# 複数のパターンを指定する例
p Dir.glob("f*\0b*")     # => ["foo", "bar"]
p Dir.glob(["f*", "b*"]) # => ["foo", "bar"]
p Dir["f*", "b*"]        # => ["foo", "bar"]

# ワイルドカードの例
Dir.glob("*")            #=> ["foo", "bar"]
Dir.glob("fo?")          #=> ["foo"]
Dir.glob("[^f]*")        #=> ["bar"]
Dir.glob("{b,f}*")       #=> ["bar", "foo"]
chdir -> 0
chdir(path) -> 0
chdir {|path| ... } -> object
chdir(path) {|path| ... } -> object

カレントディレクトリを path に変更します。

path を省略した場合、環境変数 HOME または LOGDIR が設定されていればそのディレクトリに移動します。 カレントディレクトリの変更に成功すれば 0 を返します。

ブロックが指定された場合、カレントディレクトリの変更はブロックの実行中に限 られます。ブロックの実行結果を返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
失敗した場合に発生します。

例:

Dir.chdir("/var/spool/mail")
p Dir.pwd                    #=> "/var/spool/mail"
Dir.chdir("/tmp") do
  p Dir.pwd                  #=> "/tmp"
end
p Dir.pwd                    #=> "/var/spool/mail"
chroot(path) -> 0

ルートディレクトリを path に変更します。

スーパーユーザだけがルートディレクトリを変更できます。 ルートディレクトリの変更に成功すれば 0 を返します。 各プラットフォームのマニュアルの chroot の項も参照して下さい。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
失敗した場合に発生します。

例:

p Dir.glob("*")   #=> ["file1", "file2]
Dir.chroot("./")
p Dir.glob("/*")  #=> ["/file1", "/file2]

[SEE_ALSO] http://opengroup.org/onlinepubs/007908799/xsh/chroot.html

delete(path) -> 0
rmdir(path) -> 0
unlink(path) -> 0

ディレクトリを削除します。ディレクトリは空でなければいけませ ん。ディレクトリの削除に成功すれば 0 を返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
失敗した場合に発生します。

例:

Dir.delete("/tmp/hoge-jbrYBh.tmp")
entries(path) -> [String]

ディレクトリ path に含まれるファイルエントリ名の 配列を返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
失敗した場合に発生します。

例:

Dir.entries('.') #=> [".", "..", "bar", "foo"]
exist?(file_name) -> bool
exists?(file_name) -> bool

file_name で与えられたディレクトリが存在する場合に真を返します。 そうでない場合は、偽を返します。

[PARAM] file_name:
存在を確認したいディレクトリ名。
Dir.exist?(".")      # => true
Dir.exists?(".")     # => true
File.directory?(".") # => true

[SEE_ALSO] File.directory?

foreach(path) {|file| ...} -> nil
foreach -> Enumerable::Enumerator

ディレクトリ path の各エントリを表す文字列を引数として、ブロックを評価します。

ブロックが与えられなかった場合、各エントリを文字列として保持する Enumerable::Enumerator オブジェクトを返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
失敗した場合に発生します。

例:

Dir.foreach('.'){|f|
  p f
}
#=>
"."
".."
"bar"
"foo"
getwd -> String
pwd -> String

カレントディレクトリのフルパスを文字列で返します。

[EXCEPTION] Errno::EXXX:
カレントディレクトリの取得に失敗した場合に発生します(が、普通は失敗することはありません)。

例:

Dir.chdir("/tmp")   #=> 0
Dir.getwd           #=> "/tmp"
home -> String | nil
home(user) -> String | nil

現在のユーザまたは指定されたユーザのホームディレクトリを返します。

Dir.home や Dir.home("root") は File.expand_path("~") や File.expand_path("~root") と ほぼ同じです。

[SEE_ALSO] File.expand_path

mkdir(path, mode = 0777) -> 0

path で指定された新しいディレクトリを作ります。パーミッションは mode で指定された値に umask をかけた値 (mode & ~umask) になります。 mkdir(2) も参照して下さい。 ディレクトリの作成に成功すれば 0 を返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[PARAM] mode:
ディレクトリのモードを整数で与えます。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
ディレクトリの作成に失敗した場合に発生します。

例:

p File.umask                                  #=> 2
Dir.mkdir('t', 0666)
p "%#o" % (07777 & File.stat('t').mode)  #=> "0664"

[SEE_ALSO] FileUtils.#makedirs

new(path) -> Dir
open(path) -> Dir
open(path) {|dir| ...} -> object

path に対するディレクトリストリームをオープンして返します。

ブロックを指定して呼び出した場合は、ディレクトリストリームを 引数としてブロックを実行します。ブロックの実行が終了すると、 ディレクトリは自動的にクローズされます。 ブロックの実行結果を返します。

[PARAM] path:
ディレクトリのパスを文字列で指定します。
[EXCEPTION] Errno::EXXX:
オープンに失敗した場合に発生します。

インスタンスメソッド

close -> nil

ディレクトリストリームをクローズします。以降のディレクトリに 対する操作は例外 IOError を発生させます。 クローズに成功すれば nil を返します。

[EXCEPTION] IOError:
close に失敗した場合に発生します。また既に自身が close している場合に発生します。
each {|item| ... } -> self
each -> Enumerator

ディレクトリの各エントリを表す文字列を引数として、ブロックを評価します。

ブロックが与えられなかった場合、各エントリを文字列として保持する Enumerator オブジェクトを返します。

[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。

例:

Dir.open('.').each{|f|
  p f
}
#=>
"."
".."
"bar"
"foo"
path -> String

オープンしているディレクトリのパス名を文字列で返します。

[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。
pos -> Integer
tell -> Integer

ディレクトリストリームの現在の位置を整数で返します。

[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。

例:

Dir.open("/tmp") {|d|
  d.each {|f|
    p d.pos
  }
}
pos=(pos)
seek(pos) -> self

ディレクトリストリームの読み込み位置を pos に移動させます。 pos は Dir#tell で与えられた値でなければなりま せん。

[PARAM] pos:
変更したい位置を整数で与えます。
[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。

例:

d = Dir.new("testdir")   #=> #<Dir:0x401b3c40>
d.read                   #=> "."
i = d.tell               #=> 12
d.read                   #=> ".."
d.seek(i)                #=> #<Dir:0x401b3c40>
d.read                   #=> ".."
read -> String | nil

ディレクトリストリームから次の要素を読み出して返します。最後の要素 まで読み出していれば nil を返します。

[EXCEPTION] Errno::EXXX:
ディレクトリの読み出しに失敗した場合に発生します。
[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。
rewind -> self

ディレクトリストリームの読み込み位置を先頭に移動させます。

[EXCEPTION] IOError:
既に自身が close している場合に発生します。

例:

d = Dir.new("testdir")
d.read     #=> "."
d.rewind   #=> #<Dir:0x401b3fb0>
d.read     #=> "."

追加されるメソッド

mktmpdir(prefix_suffix = nil, tmpdir = nil) -> String [added by tmpdir]
mktmpdir(prefix_suffix = nil, tmpdir = nil) {|dir| ... } -> object [added by tmpdir]

一時ディレクトリを作成します。

作成されたディレクトリのパーミッションは 0700 です。

ブロックが与えられた場合は、ブロックの評価が終わると 作成された一時ディレクトリやその配下にあったファイルを FileUtils.#remove_entry_secure を用いて削除します。 ブロックが与えられなかった場合は、作成した一時ディレクトリのパスを 返します。この場合、このメソッドは作成した一時ディレクトリを削除しません。

[PARAM] prefix_suffix:
nil の場合は、'd' をデフォルトのプレフィクスとして使用します。サフィックスは付きません。 文字列が与えられた場合は、その文字列をプレフィクスとして使用します。サフィックスは付きません。 2 要素の配列が与えられた場合は、一つ目の要素をプレフィクス、二つ目の要素をサフィックスとして使用します。
[PARAM] tmpdir:
nil の場合は Dir.tmpdir を使用します。 そうでない場合は、そのディレクトリを使用します。

使用例

require 'tmpdir'

puts Dir.tmpdir
# 出力例: 動作環境により出力は異なります。
#=> /cygdrive/c/DOCUME~1/kouya/LOCALS~1/Temp
Dir.mktmpdir{|dir|
  puts dir
  # 出力例: 一時ディレクトリ の名前の先頭に'd' をつける。
  #=> /cygdrive/c/DOCUME~1/kouya/LOCALS~1/Temp/d20081011-4524-1m69psi
  #                                            ^
}
Dir.mktmpdir("foo"){|dir|
  puts dir
  # 出力例:一時ディレクトリ の名前の先頭に'foo' をつける。
  #=> /cygdrive/c/DOCUME~1/kouya/LOCALS~1/Temp/foo20081011-4824-pjvhwx
  #                                            ^^^
}
Dir.mktmpdir(["foo", "bar"]){|dir|
  puts dir
  # 出力例: 一時ディレクトリの名前の先頭に'foo' 、最後に'bar'をつける。
  #=> /cygdrive/c/DOCUME~1/kouya/LOCALS~1/Temp/foo20081011-5624-1hyxrqbbar
  #                                            ^^^                     ^^^
}

Dir.mktmpdir(nil, "/var/tmp") {|dir|
  puts dir
  # 出力例: tmpdir の作成先が'/var/tmp'となる。
  #         さらに、一時ディレクトリ の名前の先頭に'd' をつける。
  #=> /var/tmp/d20081011-5304-h6b13j
}

memory_dir = nil
Dir.mktmpdir {|dir|
  memory_dir = dir
  File.open("#{dir}/foo", "w") { |fp|
   fp.puts "hogehoge"
  }
}
# ブロックを抜けたら、テンポラリディレクトリは消される。
p FileTest.directory?(memory_dir) #=> false

dir = Dir.mktmpdir
# ブロックを与えない場合は、ディレクトリは存在する。
begin
  File.open("#{dir}/foo", "w") { |fp|
    fp.puts "hogehoge"
  }
ensure
  FileUtils.remove_entry_secure dir
end
p FileTest.directory?(dir) #=> false
tmpdir -> String [added by tmpdir]

テンポラリファイルを作成するのに使うディレクトリ(テンポラリディレクトリ)の絶対パスを 文字列として返します。 $SAFE によって返す文字列は変わります。

# WindowsXPの場合

require "tmpdir"

p Dir.tmpdir #=> "C:/DOCUME~1/taro3/LOCALS~1/Temp"
$SAFE = 1
p Dir.tmpdir #=> "C:/WINDOWS/temp"
$SAFE = 2
p Dir.tmpdir #=> "C:/WINDOWS/temp"
$SAFE = 3
p Dir.tmpdir #=> "C:/WINDOWS/temp"

# Linuxの場合 /tmp に加え、環境変数 ENV['TMPDIR'], ENV['TMP'], ENV['TEMP'], ENV['USERPROFILE']を参照します

Methods

Classes