Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > tempfileライブラリ > Tempfileクラス
class Tempfile
クラスの継承リスト: Tempfile < File < IO < Enumerable < File::Constants < Object < Kernel < BasicObject
Abstract
テンポラリファイルを操作するためのクラスです。
- テンポラリファイルを作成します。 ファイルは "w+" モードで "basename.pid.n" という名前になります。
- Tempfile オブジェクトはFileオブジェクトと同じように使うことができます。
- Tempfile#close(true) により、作成したテンポラリファイルは削除されます。
- スクリプトが終了するときにも削除されます。
- Tempfile#openにより、テンポラリファイルを再オープンすることができます。
- テンポラリファイルのモードは 0600 です。
特異メソッド
new(basename, tempdir = Dir::tmpdir) -> Tempfile
open(basename, tempdir = Dir::tmpdir) -> Tempfile
open(basename, tempdir = Dir::tmpdir) {|fp| ...} -> nil
-
テンポラリファイルを作成し、それを表す Tempfile オブジェクトを生成して返します。 ファイル名のプレフィクスには指定された basename が使われます。 ファイルは指定された tempdir に作られます。 ブロックを指定して呼び出した場合は、Tempfile オブジェクトを引数として ブロックを実行します。ブロックの実行が終了すると、ファイルは自動的に クローズされ、nilをかえします。
- [PARAM] basename:
- ファイル名のプレフィクスを文字列で指定します。 文字列の配列を指定した場合、先頭の要素がファイル名のプレフィックス、次の要素が サフィックスとして使われます。
- [PARAM] tempdir:
- テンポラリファイルが作られるディレクトリです。 このデフォルト値は、Dir.tmpdir の値となります。
例:
require "tempfile" t = Tempfile.open(['hoge', 'bar']) p t.path #=> "/tmp/hoge20080518-6961-5fnk19-0bar" t2 = Tempfile.open(['t', '.xml']) p t2.path #=> "/tmp/t20080518-6961-xy2wvx-0.xml"
例2:ブロックを与えた場合
require 'tempfile' path = nil Tempfile.open("temp"){|fp| fp.puts "hoge" path = fp.path } system("cat #{path}")
インスタンスメソッド
close(real = false) -> nil
-
テンポラリファイルをクローズします。 real が偽ならば、テンポラリファイルはGCによって削除されます。 そうでなければ、すぐに削除されます。
- [PARAM] real:
- false もしくはそれ以外を指定します。
tf = Tempfile.open("bar") tf.close p FileTest.exist?(tf.path) # => true
close! -> nil
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テンポラリファイルをクローズし、すぐに削除します。
require "tempfile" tf = Tempfile.open("bar") path = tf.path tf.close! p FileTest.exist?(path) # => false
delete -> self
unlink -> self
-
テンポラリファイルをクローズせずに、削除します。 UNIXライクなシステムでは、 作成したテンポラリファイルが他のプログラムに使用される機会をなくすために、 テンポラリファイルを作成しオープンした後、 すぐに削除するということがしばしばおこなわれます。
tf = Tempfile.new("foo") tf.unlink p tf.path # => nil tf.print("foobar,hoge\n") tf.rewind p tf.gets("\n") # => "foobar,hoge\n"
length -> Integer
size -> Integer
-
テンポラリファイルのサイズを返します。
tf = Tempfile.new("foo") tf.print("bar,ugo") p tf.size # => 7 tf.close p tf.size # => 0
open -> self
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クローズしたテンポラリファイルを再オープンします。 "r+" でオープンされるので、クローズ前の内容を再度読む ことができます。
tf = Tempfile.new("foo") tf.print("foobar,hoge\n") tf.print("bar,ugo\n") tf.close tf.open p tf.gets # => "foobar,hoge\n"
path -> String | nil
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テンポラリファイルのパス名を返します。
Tempfile#close!を実行後だった場合にはnilを返します。
tf = Tempfile.new("hoo") p tf.path # => "/tmp/hoo.10596.0" tf.close! p tf.path # => nil