Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > loggerライブラリ > Loggerクラス

class Logger

クラスの継承リスト: Logger < Logger::Severity < Object < Kernel < BasicObject

Abstract

ログを記録するためのクラスです。

特異メソッド

new(logdev, shift_age = 0, shift_size = 1048576) -> Logger

Logger オブジェクトを生成する。

[PARAM] logdev:
ログを書き込むファイル名か、 IO オブジェクト(STDOUT, STDERR など)を指定します。
[PARAM] shift_age:
ログファイルを保持する数か、ログファイルを切り替える頻度を指定します。 頻度には daily, weekly, monthly を文字列で指定することができます。 省略すると、ログの保存先を切り替えません。
[PARAM] shift_size:
shift_age を整数で指定した場合のみ有効です。 このサイズでログファイルを切り替えます。

例:

logger = Logger.new(STDERR)
logger = Logger.new(STDOUT)
logger = Logger.new('logfile.log')

file = File.open('foo.log', File::WRONLY | File::APPEND)
logger = Logger.new(file, 'daily')

インスタンスメソッド

self << msg -> Integer | nil

ログを出力します。

[PARAM] msg:
ログに出力するメッセージ。
add(severity, message = nil, progname = nil) -> true
add(severity, message = nil, progname = nil) { ... } -> true
log(severity, message = nil, progname = nil) -> true
log(severity, message = nil, progname = nil) { ... } -> true

メッセージをログに記録します。

ブロックを与えた場合はブロックを評価した返り値をメッセージとしてログに記録します。 ユーザがこのメソッドを直接使うことはあまりありません。

[PARAM] severity:
重要度。Logger クラスで定義されている定数を指定します。 この値がレシーバーに設定されているレベルよりも低い場合、 メッセージは記録されません。
[PARAM] message:
ログに出力するメッセージを文字列か例外オブジェクトを指定します。 省略すると nil が用いられます。
[PARAM] progname:
ログメッセージと一緒に記録するプログラム名を指定します。 省略すると nil が使用されますが、実際には内部で保持されている値が使用されます。
close -> nil

ログ出力に使用していた IO オブジェクトを閉じます。

datetime_format -> String

ログに記録する時の日付のフォーマットです。

デフォルトでは "%Y-%m-%dT%H:%M:%S.%06d "です。

[SEE_ALSO] Time#strftime, Logger#datetime_format=

datetime_format=(format)

ログに記録する時の日付のフォーマットをセットします。

[SEE_ALSO] Time#strftime, Logger#datetime_format

debug(progname = nil) -> true
debug(progname = nil) { ... } -> true

重要度がデバッグのメッセージを出力します。

現在の Logger の重要度が DEBUG よりも高い場合、メッセージは出力されません。

ブロックを与えなかった場合は、progname をメッセージとしてログを出力します。

ブロックを与えた場合は、ブロックを評価した結果をメッセージとして ログを出力します。

引数とブロックを同時に与えた場合は、progname をプログラム名、ブロックを評価した をメッセージとしてログを出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

例:

logger.debug "Waiting for input from user"
# ...
logger.debug { "User typed #{input}" }

logger.debug("MainApp") { "Received connection from #{ip}" }
debug? -> bool

現在の Logger オブジェクトが DEBUG 以上の重要度のメッセージを記録するなら 真を返します。

error(progname = nil) { ... } -> true
error(progname = nil) -> true

ERROR 情報を出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

[SEE_ALSO] Logger#debug

error? -> bool

現在の Logger オブジェクトが ERROR 以上の重要度のメッセージを記録するなら 真を返します。

fatal(progname = nil) { ... } -> true
fatal(progname = nil) -> true

FATAL 情報を出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

[SEE_ALSO] Logger#debug

fatal? -> bool

現在の Logger オブジェクトが FATAL 以上の重要度のメッセージを記録するなら 真を返します。

formatter -> String

ログを出力する際のフォーマット文字列を取得します。

formatter=(formatter)

ログを出力際のフォーマット文字列をセットします。

info(progname = nil) { ... } -> true
info(progname = nil) -> true

INFO 情報を出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

[SEE_ALSO] Logger#debug

info? -> bool

現在の Logger オブジェクトが INFO 以上の重要度のメッセージを記録するなら 真を返します。

level -> Integer
sev_threshold -> Integer

レシーバにセットされているログレベルを取得します。

level=(level)
sev_threshold=(level)

Logger オブジェクトの重要度を設定します。重要度がこれより低いメッセージは 出力されません。

[PARAM] level:
重要度を指定します。
progname -> String

ログに出力するプログラム名を取得します。

progname=(name)

ログに出力するプログラム名を設定します。

unknown(progname = nil) { ... } -> true
unknown(progname = nil) -> true

UNKNOWN 情報を出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

[SEE_ALSO] Logger#debug

warn(progname = nil) { ... } -> true
warn(progname = nil) -> true

WARN 情報を出力します。

[PARAM] progname:
ブロックを与えない場合は、メッセージとして文字列または例外オブジェクト指定します。 ブロックを与えた場合は、プログラム名を文字列として与えます。

[SEE_ALSO] Logger#debug

warn? -> bool

現在の Logger オブジェクトが WARN 以上の重要度のメッセージを記録するなら 真を返します。

定数

ProgName -> String

ログファイル作成時に使うプログラム名。

SEV_LABEL -> Array

重要度のラベルを格納した配列。

VERSION -> String

このライブラリのバージョンを表す文字列。

Methods

Classes