Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > net/ftpライブラリ > Net::FTPクラス
class Net::FTP
クラスの継承リスト: Net::FTP < Object < Kernel < BasicObject
Abstract
特異メソッド
new(host = nil, user = nil, passwd = nil, acct = nil)
-
新しいインスタンスを生成します。
host が指定された場合、生成されたインスタンスに対して connect を呼び出し、 さらに user が指定された場合は login を呼び出します。
open(host, user = nil, passwd = nil, acct = nil)
-
host を省略できない以外は new と同じです。
インスタンスメソッド
abort
-
データの転送を中止します。
acct(account)
-
サーバーにアカウント情報を送ります。
binary
-
表現タイプがバイナリ(IMAGE)であるか否かを表す真偽値です。 get と put が影響を受けます。 デフォルトの値は true です。 偽の場合、ASCII が仮定されます。 EBCDIC や LOCAL など他の表現タイプはサポートされていません。
binary=(bool)
-
表現タイプがバイナリ(IMAGE)であるか否かを設定します。
chdir(dirname)
-
カレントディレクトリを dirname に変更します。
close
-
接続を切ります。
closed?
-
接続が切れている時に真を返します。
connect(host, port = FTP_PORT)
-
host で指定されたホストに接続します。
debug_mode
-
デバッグモードであるか否かを表す真偽値です。 値が真であるとき、送受信の記録と ABOR, STAT の結果が標準出力に 随時表示されます。
debug_mode=(boolean)
-
デバッグモードの値を設定します。
delete(filename)
-
ファイルを削除します。
list(*args, &block)
ls(*args, &block)
dir(*args, &block)
-
LIST コマンドを送信し、結果を返します。
ブロックとともに呼び出された場合は各行に対してブロックを 実行します。
get(remotefile, localfile = File.basename(remotefile), blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE)
get(remotefile, localfile = File.basename(remotefile), blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE) { |data| .... }
-
binary の値に従ってリモートファイルを取得し、 localfile をファイル名とするローカルファイルに保存します。 remotefile が省略されると localfile のベースネームが 仮定されます。 block_size が省略されると DEFAULT_BLOCLSIZE が仮定されます。 この値は binary が真であるときのみ有効です。
ブロックが与えられた場合はそのデータをファイルに書きこむごとに、 書き込んだデータを data に代入してブロックが評価されます。 ブロックを最後に評価したときに得られた値が get の値になります。
ブロックが与えられなかった場合の get の値は nil です。
getbinaryfile(remotefile, localfile, blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE, callback = nil)
-
サーバー上のバイナリファイルを get します。
callback やブロックが指定された場合は データが送信されるごとにそれを呼び出します。
((<ruby 1.7 feature>)): localfile は省略可能になりました。 File.basename(remotefile) が省略時の値になります。
pwd
getdir
-
カレントディレクトリを返します。
gettextfile(remotefile, localfile, callback = nil)
-
サーバー上のテキストファイルを get します。
callback やブロックが指定された場合は データが送信されるごとにそれを呼び出します。
help(arg = nil)
-
help 情報を返します。
last_response
lastresp
last_response_code
-
サーバからの最後の応答を返します(string)。
(例): ファイルが正常に転送された時は、"226"。数字の意味は [[unknown:RFC:959]] 参照。
login(user = "anonymous", passwd = nil, acct = nil)
-
ログイン処理を行ないます。
user が省略された場合、anonymous でログインします。
mdtm(filename)
-
MDTM コマンドを送信し、結果を返します。
mkdir(dirname)
-
ディレクトリを作成します。
mtime(filename, local = false)
-
filename の更新時刻を Time オブジェクトで返します。 local は、更新時刻をローカル時刻とみなすかどうかの フラグです。(省略したときのデフォルト値は false です)。
nlst(dir = nil)
-
dir で指定したディレクトリのファイルの配列を返します。 dir を省略した場合カレントディレクトリが指定されます。
noop
passive
-
passive モードの状態を真偽値で返します。
passive=(bool)
-
passive モードの状態を設定します。新しい状態を返します。
put(localfile, remotefile = File.basename(localfile), blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE)
put(localfile, remotefile = File.basename(localfile), blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE) { |data| .... }
-
binary の値に従ってローカルファイル localfile を送信し、 remotefile をファイル名とするリモートファイルに保存します。 remotefile が省略されると localfile のベースネームが 仮定されます。 block_size が省略されると DEFAULT_BLOCLSIZE が仮定されます。 この値は binary が真であるときのみ有効です。
ブロックが与えられた場合はそのデータを送信するごとに、 送信したデータを data に代入してブロックが評価されます。 ブロックを最後に評価したときに得られた値が put の値になります。
ブロックが与えられなかった場合の put の値は nil です。
putbinaryfile(localfile, remotefile, blocksize = DEFAULT_BLOCKSIZE, callback = nil)
-
サーバーにバイナリファイルを put します。
callback やブロックが指定された場合は データが送信されるごとにそれを呼び出します。
puttextfile(localfile, remotefile, callback = nil)
-
サーバーにテキストファイルを put します。
callback やブロックが指定された場合は データが送信されるごとにそれを呼び出します。
quit
-
ログアウトします。
rename(fromname, toname)
-
ファイルをリネームします。
resume
-
現在のリジュームモードを返します。リジュームモードとは途中で中断された データ転送を再開するためのものです。デフォルトの値は false です。 この値が真であるとき、いくつかの転送メソッドは事前に REST コマンドを 発行することによって転送元と転送元のオフセットをセットします。 これにより、すでに転送されたデータは転送されなくなります。 具体的には以下のメソッドが影響を受けます。
getbinaryfile はローカルファイルのサイズをオフセットとします。
putbinaryfile はリモートファイルのサイズをオフセットとします。
resume=(boolean)
-
resume の値を設定します。
retrbinary(cmd, blocksize, rest_offset = nil, callback = Proc.new)
-
サーバーに cmd で指定されたコマンドを送り、バイナリデータを 取り寄せます。 blocksize で指定されたバイト単位でデータを 読み込み、callback で指定された Proc オブジェクトまたは ブロックに読み込んだデータを渡します。
retrlines(cmd, callback = nil)
-
サーバーに cmd で指定されたコマンドを送り、テキストデータを 取り寄せます。一行ずつテキストを読み込み、callback で指定された Proc オブジェクトまたはブロックに読み込んだ行を渡します。
callback もブロックも省略された場合は読み込んだ行を print します。
return_code
-
現在のセッションの改行コードを返します。
return_code=(string)
-
現在のセッションの改行コードを設定します。新しい改行コードを返します。
rmdir(dirname)
-
ディレクトリを削除します。
sendcmd(cmd)
-
cmd で指定されたコマンドをサーバーに送り、 サーバーからの応答を返します。
応答コードが 4xx の場合は例外 FTPTermError が、5xx の場合は 例外 FTPPermError が発生します。 応答コードの最初の数字が 1 から 5 のどれでもない場合は 例外 FTPProtoError が発生します。
set_socket(sock, get_greeting = true)
-
通信先を TCPSocket オブジェクト sock に設定します。 省略可能な第2引数 get_greeting に偽が与えられると、 set_socket は通信先を設定するだけで sock に対する操作を 何も行ないません。このとき値として nil を返します。 get_greeting が真(デフォルト)ならば、通信先を sock に 設定したあと、通常FTPサーバが接続時に送ってくるメッセージを読み込み、 このメッセージを値として返します。
site(arg)
size(filename)
-
ファイルのサイズを返します。
status
-
現在の状態を返します。
storbinary(cmd, file, blocksize, rest_offset = nil, callback = nil)
-
サーバーに cmd で指定されたコマンドを送り、バイナリデータを 送ります。blocksize で指定されたバイト単位で file からデータを読み込み、サーバーに送ります。
callback やブロックが指定された場合はデータが 送信されるごとにそれを呼び出します。
storlines(cmd, file, callback = nil)
-
サーバーに cmd で指定されたコマンドを送り、テキストデータを 送ります。一行ずつで file からテキストを読み込み、 サーバーに送ります。
callback やブロックが指定された場合はデータが 送信されるごとにそれを呼び出します。
system
-
サーバーの OS のタイプを返します。
voidcmd(cmd)
-
sendcmdと同様にサーバーにコマンドを送りますが、nil を返す点と、 応答コードが 2xx 以外の場合、例外 FTPReplyError が発生する点が異なります。
welcome
-
サーバのウェルカムメッセージを返します。
定数
CRLF
DEFAULT_BLOCKSIZE
FTP_PORT
MDTM_REGEXP